財産分与の対象夫婦の共有財産です。名義は関係なく財産分与の割合は実質的に判断されます。

財産分与の対象

財産分与の対象は、夫婦が婚姻期間中に得た財産です。つまり、嫁入り道具や婚姻前から乗っていた車や相続した家などの財産は財産分与の対象にはなりません。もちろん、夫婦のいずれかの親や親戚の財産も財産分与の対象にはなりません。あくまでも、婚姻中に協力しあって得た財産です。

財産分与の割合

財産分与の割合は、その財産を築きあげた寄与度から判断されます。
つまり、その財産を築き上げるのにどの程度貢献したかといった理由で
財産分与の割合は判断されます。

■共働き型の財産分与の例婚姻期間中の夫婦の収入が夫3に対して妻が1(妻の収入が夫の4分の1)であることから、
土地、建物の財産分与で妻の割合を4分の1としたもの夫婦の収入に差はなかったが、子が生まれた後に妻の収入が減ったとしても、
それは育児を理由とするものであり、妻の財産分与の割合は5割としたもの

夫婦の収入に関係なく、特段の事情のない限り共有財産は5割の割合で財産分与をするとしたもの

夫婦が共働きの場合の財産分の割合でも、原則として夫婦平等と考えます。
しかし、特段の事情がある場合にのみ、財産分与の割合に増減がなされると考えます。

■専業主婦型の財産分与の例夫婦の多額の財産は、夫の医師としての手腕があってこそのものであるから、
妻の財産分与の割合は5分の1としたもの短期間の婚姻期間で多くの財産を残せたのは、妻の切り詰め貯蓄の成果であり、実家の生活費の援助も寄与も多かったことから妻の財産分与の割合を2分の1としたもの

専業主婦の場合でも、財産分与の割合は原則として夫婦平等と考えます。
内助の功を重く見るのです。