婚姻時に夫が第2号被保険者で妻が専業主婦の第3号被保険者であったと仮定します。

夫の厚生年金を当然に二分の一を分割できると思っているのは間違いです!

年金分割の対象

離婚時の年金分割とは、単純に夫婦で50万円の給付を25万円づつにするという制度ではありません。あくまでも、婚姻期間の厚生年金部分を分割する制度です。国民年金は対象にならず、夫が独身時代の厚生年金も対象になりません。(*正確には保険料の納付記録を分割します。)

そして、”分割”といっても、最高が二分の一であって、必ずしも二分の一になるとは限りません。細かい分割割合は、双方の話し合いで分割割合を決めるのです。(平成20年以降は強制分割)当事者のそれぞれの保険料納付に対する寄与度やその他一切の事情を考慮してきめるのがよいでしょう。この当事者同士で話し合うときの制約は「最大は二分の一」なので、これに反しなければ自由に取り決めができます。

妻から夫への年金分割もありうる

さらに、妻に厚生年金がある場合には、それも考慮に入れます。つまり、妻に夫よりも多い厚生年金があれば、夫に対して厚生年金を分け与えなくてはいけません。

まとめ

  • 夫婦の婚姻期間の厚生年金が対象
  • 分割は最大で2分の1であるが、詳細は話し合いで決まる