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協議離婚の場合には、夫婦に「お互いに別れる」という意思があれば成立します。離婚の理由は問いません。例えば、偽装離婚であっても離婚は適法に成立します。これは、偽装離婚であっても、「離婚をする」という意思はお互いにあったからです。重要なのは「離婚をする」という意思だけです。ですから、逆に考えると「離婚をする」という意思が無ければ、離婚は適法に成立しません。例えば、勝手に提出された離婚届などは「離婚する」という意思が無いので、離婚は適法に成立しません。
そして、離婚届に記載する唯一の合意事項として、夫婦の間に未成年の子がいる場合には、未成年者の親権者を記載します。つまり、未成年者の親権者を夫婦合意のもとで決定してから離婚届を作成します。離婚届には、夫婦間にいる未成年者の親権者を必ず記載し無ければいけません。
離婚届には夫婦がそれぞれが自署の上、押印します。押印は三文判でも構いませんし、実印でも構いません。しかし、実印を押した場合でも、印鑑証明は必要ありません。ただし、夫婦はお互いに別の印鑑を使用しなければなりません。離婚届には、離婚の証人として成人2名の署名押印が必要になります。この証人は形式的なものなので、厳格さを要求されません。夫婦である必要も無く、また、資格も必要なりません。
戸籍法上、離婚届出は口頭でも可能とありますが、実務では書面での届出が必要になっています。
離婚届は、夜間に、市区町村役場にいる警備員に渡しても適法に成立します。
離婚届には、当事者と証人二人の署名捺印、未成年者の親権者等の記載がされていないと受理がなされません。離婚届を本籍以外の市区町村に提出する場合には、戸籍謄本が必要になります。
戸籍に離婚の事実が記載されて離婚が公に成立します。ただし、離婚届を本籍以外の市区町村に提出した場合には、、提出した離婚届が本籍地の市区町村役場に到着してからの記載になるので、戸籍謄本の変更には時間がかかります。
協議離婚はこのような手続きで簡単に成立します。法律上の決め事は、未成年者の親権者のみです。しかし、離婚後に争いのタネを残すことになるので親権以外のほかの事項も決めておいたほうが賢明です。
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